「ダイエットのために歩いているけど、全然効果を感じられない」
「歩き方おかしいと言われるけど、正しい歩き方ってどうしたらいいの?」
そのような疑問はありませんか?
歩くことは全身運動になり、筋肉のポンプ作用が働き、血流が促進され代謝が上がります。
しかし、姿勢が崩れた状態で歩くことで筋バランスも崩れ、全身を使って歩くことができなくなります。
当記事では、正しい歩き方を身につけ代謝を上げる方法についてお伝えします。
正しい歩き方は、からだに負担をかけず、無理なく続けるために重要です。
以下の3つポイントを意識できるようになると、健康維持だけではなくダイエットにも効果が期待できます。
1.姿勢(目線)・・・姿勢をまっすぐに保ち、目線は前方を見ることができるか。
2.腕の振り・・・腕を歩くリズムに合わせて前後に振ることができるか。
3.足の運び・・・足をまっすぐ前に出し、地面を蹴って前に運べているか。
次の項目で、あなたの歩き方がどうなっているかチェックする方法をお伝えします。
先程説明した3つのポイント(姿勢、腕の振り、足の運び)ができているのかチェックする方法を紹介します。
1.立ち姿勢をチェック
2.歩き方をチェック
歩き方を確認する前に、普段の立ち姿勢がどうなっているか確認しておく必要があります。
この時点で、腰が反っている反り腰姿勢や、背中が丸まっている猫背姿勢では、歩いたときに姿勢を保つことは難しくなります。
以下の図のように横からの姿で立ち姿勢を確認してみましょう。
耳たぶ、肩、骨盤の大転子という骨、くるぶしが一直線になっていることが理想的な状態といわれています。
<確認方法>
①横からの姿を写真を撮って確認する。
②壁を使って確認する。
1.かかとをつけて壁にもたれる。
2.後頭部、両肩、お尻がついているかチェックする。
3.腰の浮きが手の平何枚分かチェックする。
<チェック項目>
・後頭部が壁につかない、腰浮きが手の平1枚以上の場合→首猫背の可能性
・後頭部と両肩が壁につかない、腰浮きが手の平2枚以上の場合→背中猫背の可能性
・後頭部とかかとが壁につかない→腰猫背の可能性
猫背のタイプについて詳しく解説した記事があるので参考にしてください。
猫背は確実に改善できる!タイプ別の改善方法を知ってスッキリ姿勢美人になろう
歩くときに以下の特徴に当てはまる方は、姿勢が崩れている可能性があります。
以下の3つに当てはまる場合は、上の写真(真ん中)のように猫背姿勢になっている可能性があります。
1.下を向いて歩いている
2.すぐに息が苦しくなる
3.歩幅が狭い
以下の3つに当てはまる場合は、上の写真(右側)のように反り腰姿勢になっている可能性があります。
1.あごが上がっている
2.お尻を突き出している
3.前ももが張りやすい
足の運び方をチェックするために、靴の状態をチェックしてみましょう。
「靴底を見てみると、いつも外側ばかりがすり減っている」ということはありませんか?
外側ばかりがすり減る原因として、足裏アーチの一つである外側縦アーチの低下によって、体重が外に乗ったまま歩いたりしていることが挙げられます。
足裏アーチは、横アーチ、内側縦アーチ、外側縦アーチの3つで構成されています。
このアーチがあることで、歩くときに足にかかる衝撃を吸収でき、地面をける際に力を伝達させることができます。足の運びをよくするためにとても大切になってきます。
外側アーチが低下している人は、小指を見て確認することもできます。
「小指が薬指に向かって曲がっている」「小指の爪が外側を向いている」という方は、
内反小趾という状態になっていて、外側アーチが低下している可能性が高いです。
もっと詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
靴の外側が減ってしまう方の対策方法
正しい歩き方は様々な健康効果をもたらします。
主な効果は以下の5つです。
1.代謝の向上によるダイエットや肥満の解消
2.筋肉や関節への負担を軽減させる
3.心肺機能が向上し、体力アップ
4.ストレス発散、リフレッシュ効果
5.生活習慣病、骨粗しょう症予防
それぞれについてもう少し詳しく説明していきます。
歩くことは有酸素運動になり、脂肪を燃焼させる効果があるため、ダイエットや肥満の解消にも効果的です。正しい歩き方を身につけ、体幹の筋肉も使って歩くことで、お腹周りや背中の引き締めにつながります。
また、全身の筋肉を効率よく使えるようになると、エネルギー消費量が増えるとともに代謝が促進されるため、脂肪が燃焼されやすくなります。
正しい歩き方を身につける=正しい姿勢で歩くことができることで筋バランスが整い、膝や腰など特定の部位に負担がかかるということを防ぐことができます。
歩くことを継続するためにも、筋肉や関節へ負担がかからない歩き方を身につけることはとても重要になります。
歩くということは全身運動になります。下半身の筋肉だけでなく、腕を前後に振ることで、胸や背中の筋肉も動かし、姿勢を維持するために体幹の筋肉も使います。
また、通常よりも多くの空気を肺に取り込み、酸素を循環させるため、心肺機能が向上することで体力もつき、疲れにくいからだになります。
歩くことを続けることで、脳内でセロトニンというホルモンが分泌されます。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神安定の他にリラックス効果があるといわれています。特に、午前中はセロトニンが分泌されやすいので、外に出て朝日を浴びて歩くことがストレス発散、リフレッシュ効果を高めることにもつながります。
正しい歩き方は、生活習慣病や骨粗しょう症の予防に効果的です。
効果①の代謝の向上による肥満解消は、生活習慣病予防につながります。
骨粗しょう症の予防には、骨に刺激を与える運動が推奨されています。正しい歩き方で足の運びがよくなると、適度な負荷が関節や骨にもかかることで骨密度を高め、骨折予防に効果的です。
効果について5つ紹介しましたが、効果を高めるための歩き方を身につける方法を次の項目で紹介します。
正しい歩き方の3つのポイント(姿勢、腕の振り、足の運び)を意識して、代謝を上げる歩き方を身につける3つの方法を紹介します。
1.腕の振りを出すためのエクササイズ
2.歩幅を大きくするためのエクササイズ
3.足の指を使うためのエクササイズ
腕を振ることを実践してみたときに、「後ろに腕を振ることができていない」というパターンがあります。
例えば、猫背姿勢の場合、腕の振りに必要な胸郭の可動性に課題がある可能性があります。
胸郭は、肋骨、胸骨、背骨(胸椎)で構成されている籠状の骨格です。
胸郭の可動性を出すことができると、腕を大きく動かすことができるようになります。
胸郭の動きを出すためのオススメのエクササイズを紹介します。
<ソラシックツイスト>
ポイント:骨盤が後ろに倒れないよう胸を開いていく。アゴが上がらないよう注意。
このエクササイズを行うことで、胸郭から腕を大きく動かすことができ、体幹の筋肉も同時に活性化します。
そうすると、骨盤や下半身の筋肉も連動して動かすことができ、全身を使って歩くことで代謝アップにもつながります。
先ほど紹介した腕の振りを出すことが歩幅を大きくすることにもつながりますが、下半身については前に踏み出す脚よりも、後ろで地面を蹴る脚が重要になります。
地面を蹴るためには裏ももの筋肉(ハムストリングス)が働いてくれる必要があります。
ハムストリングスを使うことができないと脚を前に運ぶ力が弱くなり、歩幅を大きくすることができません。
脚を前に運ぶ力を高めるようにするためのエクササイズを紹介します。
<レッグカール>
ポイント:腰を反らないように、膝から下を曲げていく。膝の位置は変わらないように。
このエクササイズを行うことで、地面を蹴ることができるようになり、蹴る力を利用して、脚を前に運ぶことができるようになります。
歩くときに外重心になってしまうことを防止するために、足をまっすぐ前に出し、足の指全体を使うことができるかがポイントになります。
足の指を使えるようにするためのエクササイズを紹介します。
「靴底の外側ばかりがすり減っている」という方にオススメです。
<サムライシット>
ポイント:足指全体が着いているか。足幅・膝幅が変わらないよう注意。
このエクササイズを行うことで、足趾と足底筋が活性化され、足のアーチづくりにも繋がります。
それが歩行の安定にもつながります。
「正しい歩き方を身につけたい」という方からよくある質問について解説します。
1.太もも、お尻が痩せる歩き方とは?
2.正しい歩き方はかかとから?
3.正しい歩き方だとどこが疲れる?
太もも、お尻が痩せる歩き方のポイントは反り腰になっていないかどうか。
反り腰の状態で歩くことで、太ももの前側や外側が張りやすく、お尻は出っ尻につながります。出っ尻になることで、お尻に脂肪がつきやすく、垂れ尻にもつながります。
ポイントは裏ももの筋肉(ハムストリングス)を使えるようになること。ハムストリングスを使うことができると、骨盤の位置を安定させ、下半身の筋肉全体を使って歩くことができるようになります。
反り腰を改善するための歩き方について詳しく説明した記事があるので参考にしてください。
反り腰を改善するために効果的な歩き方3つの秘訣
歩くときには「かかとから着地しましょう」とよく言われます。
しかし、かかとから着地を意識しすぎると、指がピンと反りあがりすぎてスネの部分や前ももに力が入りやすくなります。また、脚を前に突き出して歩くことになり、地面をうまく蹴ることができなくなります。
前に降り出した足は何も意識しなくても自然とかかとから着くことができるので、そこから大事なポイントは「重心移動」です。前に出した足に体重が乗って、後ろの足で地面を蹴って前に進む。
先程の項目で紹介した「レッグカール」の動きが大切になってきます。
正しい歩き方ができると、全身の筋肉をバランスよく使うことができるので、一定の場所に負担がかかるということがなくなり、疲れにくくなります。
長時間歩いて、膝や腰が痛くなるという方は姿勢が崩れた状態で歩いている可能性が高いです。
「いつも同じ場所が痛くなる」「歩くとすぐ疲れやすい」という方はご自身の歩き方を一度見直してみましょう。
今回の記事では、正しい歩き方を身につけ代謝を上げる方法について詳しく解説してきました。
正しい歩き方ができると、代謝の向上によるダイエットや肥満解消効果だけではなく、様々な健康効果をもたらします。
あなたの歩き方がどうなっているかチェックする方法をお伝えしましたが、「自分ではよく分からない」ということもあるでしょう。
そういう場合は、プロの目線でチェックしてもらうことをオススメします。
あなたの歩き方の悪い癖に気づき、改善していくことで歩くことがもっと有意義な時間になります。
「正しい歩き方を身につけたい」という方は以下をご覧ください。