「肋骨の位置が何かおかしいかも…」
「肋骨をきちんとした位置に戻すエクササイズってあるのかな?」
「肋骨の位置がおかしいと何か不都合でもあるの?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
姿勢改善をスタートしようとして、色々調べていくうちに「肋骨の位置」が気になりはじめた方もいるかもしれません。
またお手軽にスタートできる腹筋をしていると、腰が痛い、首が痛いなどの症状がでているかもしれませんね。
実は肋骨の位置がズレていて体全体に悪影響を及ぼしているかもしれません。
今回の記事では、肋骨の位置を正確に知り、正しい位置に戻すトレーニングをすることでどんな良いことが起きるかを解説します。
私たちの心臓や肺を保護するために胸郭という骨格の集まりが存在します。
胸郭は胸椎、胸骨、肋骨により構成され、鳥かごのような形をしています。
12個からなる肋骨のポジションが実はお腹周りに大きく関係しています。
ここには、コアの筋肉である横隔膜が付着しています。
横隔膜という名前ですが筋肉であり、ドーム状になっていて、呼吸筋・姿勢の維持筋・括約筋としての役割をはたしています。
理想的な形は骨盤の真上に正しく胸郭が乗っていて、横隔膜と骨盤底筋群が平行になっている時!
この時、横隔膜のドーム状がキープできるため筋肉が正しく動き、正しく呼吸が入ります。
正しい呼吸ができれば、他のコアの筋肉も反応し、お腹の深層部の筋肉が使えるようになります。
それだけでもお腹は締まりますし、さらに腹筋トレーニングや下半身トレーニングでもお腹にたくさんの刺激が入ります!
ただ、最近多いのが骨盤よりも肋骨が前に飛び出してきているリブフレアという姿勢。
リブフレアとなっていると、うまく呼吸ができずに正しい筋肉の使い方もできない可能性があります。
というのも、横隔膜のドームが平坦化し、呼吸が正しく入らないからです。
横隔膜はコアの筋肉であるため、リブフレアとなってしまうと、呼吸も筋肉も使えていない状態になってしまう点に注意してください。
肋骨を正しい位置に戻すメリットは以下のとおりです。
1. 猫背の解消につながる
2. 反り腰の解消につながる
3. ストレートネックの解消につながる
先ほどお伝えしたように、肋骨の周りについている筋肉である横隔膜はコアの筋肉です。
コアと呼ばれるほどの筋肉であることから、筋肉を支える肋骨が正しい位置に戻ると多くのメリットがあります。
それぞれ解説します。
ASISという骨が肋骨より前に出ていたり、骨盤が肋骨よりも前にスライドしていたりすると、猫背の状態になっていると考えられます。
すると、背骨の湾曲がなくなることで、バランスを取るために首が丸まり猫背の形が出来上がります。
反対にいうと、肋骨の位置を正しく戻すこと、骨盤の位置を正しく戻すことは直接猫背の解消につながります。
反り腰の人は肋骨が開いていたり、肋骨が出っ張っているという表現を良くします。
反り腰は腰部分の湾曲が通常以上になっている状態を指し、腰痛の原因になるなどの症状が出ることに注意しましょう。
仮に肋骨が開いている状態を想定してみると、胸が通常以上に張っている状態で腰に力が入り、反り腰の状態になっていることがわかります。
このような状態だと腰に負担がかかり腰痛になることも簡単に想像できますね。
そのため、肋骨を正しい位置に戻すことは反り腰の解消にもつながります。
肋骨の位置がズレていると、バランスを取るために肩甲骨の位置もズレます。
肩に直結するのは首なので、肩甲骨のバランスが崩れると元々あった首の湾曲にもズレが生じストレートになってしまうことは簡単に想像できるのではないでしょうか。
首の骨(頚椎)は通常ゆるやかなカーブを描いていますが、ストレートネックになると真っ直ぐに近づきます。
真っ直ぐな状態で重量のある頭部を支えるとなると、常に負荷がかかり頭痛などの症状がでてしまう人もいるでしょう。
そのため、肋骨の位置を正しくすることで、ストレートネックの解消にもつながります。
このように肋骨は横隔膜というコアの筋肉を支える骨なので、正しい位置に戻すとたくさんのメリットが手に入ります。
リブフレアにより、横隔膜がうまく機能しなくなることによって首コリや肩こりの原因にもなりえます。
横隔膜がうまく機能しない場合、呼吸をするときに他の筋肉を使って呼吸することになります。
そりゃ呼吸できないと死にますので(笑)
そのときに使われるのが胸鎖乳突筋や僧帽筋上部といった首や肩の筋肉です。
安静時の呼吸ではそれほど使わなくていいものを使い、1日約2万回呼吸するわけですから、その筋肉たちは疲労困憊になります。
したがって人によっては肩こり首こりの原因は呼吸にあるとも言えます。
またトレーニング時のパフォーマンスにも影響があります。
肋骨が開くことでコアが抜けると、重量を担いだ時に腰の負担につながる可能性や、力の伝達不足で重量をあげにくくなることも。
常に背中が締まったままなので、ヨガやピラティスにおいても、猫のポーズや背骨一つ一つを分けて動かすエクササイズがやりにくさを感じることもあります。
肋骨が開くことで、背中側の筋肉は常に緊張し、お腹側の筋肉は緩んだままなので、緊張している背中は整え、緩んだお腹にスイッチを入れる必要があります。
緊張した背中を整えるためにはおなじみストレッチポールに乗ってリラックスを作ること。
しつこいようにお伝えしていますが、ポールに乗るときはいかに脱力したポジションを作れるかが肝心です。
アゴが上がるのを防ぐために首の後ろに丸めたタオルをセットし、ポールに乗って腰が浮く方は先に下半身を整えるか、椅子やソファに脚を乗せて背中がしっかりポールにつくようにしましょう。
そこから、左右の肋骨を閉じるように息を吐きます。
閉じにくい方は、脚を90度より少し持ち上げ、足の裏を合わせるように膝を少し外に開いて呼吸してみましょう。
チャレンジはカールアップ!
頭が背骨の延長線上のままで肩甲骨が少しだけ床から離れたところで息を吐きます。
より腹筋への刺激を感じられるはず!
肋骨の正しい位置によくある質問は次のとおりです。
●肋骨は正しい位置がありますか?
●肋骨の正しい位置を知る方法はありますか?
それぞれ簡潔に回答します。
肋骨には正しい位置があり、ゆるやかな丸みを帯びている状態が正しい位置であるといえます。
正しい位置を正確に知るためには専門家の意見も必要なので、気になる方はアドバイスを求めましょう。
肋骨の正しい位置をセルフチェックするためには、以下の方法を試してみてください。
●鏡の前に立つ
●鏡の前で呼吸する
たったこれだけで確認できます。
肩甲骨が上下するようであれば、横隔膜を十分に使えていない証拠なので、肋骨が何かしらのバランスを崩している可能性があります。
今回は、肋骨を正しい位置に戻すためのエクササイズを紹介しました。
姿勢の悪さやぽっこりお腹が気になる方は、ぜひ取り組んでみてくださいね。
なお、正しいフォームややり方が知りたい方はお気軽にお問い合わせください。
プロのサポートを受けることで、最短で正しい姿勢を手に入れられます。